HIPHOPに触れていくと「ZORN」というラッパーの名前が至る所に出てくると思いますが、サブスクの音楽アプリではZORNの曲を全て聞くことができません。
一見、謎に包まれているラッパーのように思えますが、そこには彼が追い求める理想があるのです。
「楽曲はCDを買って貰って聞いてもらうもの。物を手にとって本当に聴きたいファンへ届けたい。」そんな熱い理想を追い求める大物ラッパー『ZORN』について今回は記事にしていこうと思います。
ZORN(ゾーン)の基本プロフィール

本名 杉山 雄基(すぎやま ゆうき)
生年月日 1989年2月16日
出身 東京都葛飾区新小岩
活動名義 ZORN THE DARKNESS・ZORN
レーベル 昭和レコード(2014年〜2019年)
All My Homies等自身の活動ベース
経歴のハイライト
次はZORNさんがこれまで歩んできた道のりや代表的な活動履歴について触れていきたいと思います。
ラップ・ヒップホップとの出会い
出会ったのは中学生くらいで、中でもTHA BLUE HERB、キングギドラなどの日本語ラップに影響を受けたという話があります。
後にTHA BLUE HERB や キングギドラ についても記事を書いていこうと思いますので少々お待ちください。
MCバトルでの実績
・「THE罵倒」3連覇
・「B BOY B BOY PARK U-20 MC BATTLE」などの若手バトルで優れた結果を残しています。
・「ULTIMATE MC BATTLE」(UMB)の東京予選でもベスト4など好成績を記録
少年時代

少年時代には数々の問題を起こし、少年院に入っていた経験もあります。
決して褒められたことではありませんが、少年時代の経験はZORNのリリックにも反映されています。
アルバムやライブ功績
・2009年 自主制作アルバム『心象スケッチ』をリリース。限定枚数で手売り中心だったが好評を得たました。
・2014年 般若の昭和レコードへ加入。以降、『サードチルドレン』などのアルバムで知名度・影響力を拡大。
・2019年 昭和レコードを脱退。以降は独自ベースで活動。
・大型会場でのワンマンライブも成功させており、武道館・横浜アリーナでの公演経験あり。
リリック・韻(ライム)の特色・スタイル
ZORNの魅力としてよく挙げられるのが、「生活に根ざした等身大のリリック」と「重層かつ複雑な韻の踏み方」です。
具体的なポイントを挙げると↓
- 等身大でリアルなテーマ
家庭環境、少年時代の苦労、地元、新小岩での生活、父親としての役割などリスナーが共感しやすいテーマを率直に歌う。 - 韻の”密度”・”重ね方”
単純な末尾韻(脚韻)だけでなく、中間韻、子音一致、母音、語感の重複などを組み込むことで、聞き応えのある韻の構造を作ります。
例えば、ブレスやフローの間に「飛ばす韻」「飛距離のある韻」と表現されるような、韻と韻の間の距離やインパクトを重視する踏み方をします。 - バトルで培われたスキル
バトルMCの経験が長いため、「パンチライン」「言葉の切れ味」「即興・応答」の構造を解しており、その影響が作品にでています。
韻だけでなく、リズム・フロー・言葉選びがバトルよりです。 - 変化と成熟
初期は荒々しさやハングリー感が強いですが、キャリアを重ねるごとに表現が洗練されたり、内省的な方向へシフトしたり、聞き手の幅を意識した曲が増えてます。
楽曲のテーマ・音作りのバリエーションも広がってきています。 - パンチラインの巧妙さ
比喩、語呂合わせ、韻との掛け合わせなど、印象的なラインが多い。聴き手を惹きつけるキャッチーな部分を作成するのが上手いです。
代表的な楽曲
- 『心象スケッチ』(自主制作 st1 アルバム)
初期の作品。ハングリーなテーマが多い。 - 『サードチルドレン』(昭和レコード加入後最初期の作品の1つ)
- 『The Downtown』
- 『生活日和』など、その後のアルバムも
- コラボ曲”Have A Good Time fast. AKLO”など、韻や歌詞が注目されたもの
- 家庭の事情 ZORNさんの幼少期の頃がリリックになっています
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